黒毛三兄弟の旅立ち

みなさんこんにちは。
日本各地で酷暑が続いているようですね、幸い十和田はそこまで暑くはありません。
体調を崩されないよう、水分補給などをこまめにしましょうね。
我々も外仕事だとどんどん水分が奪われて、身の危険を感じるときもあります。
農場にウォーターサーバーとかほしいな、なんて思うこの頃です。

さて、今日は7/13に家畜市場に出荷した黒毛三兄弟のお話です。
9月に生まれて、10カ月齢となった彼らは、オスで生まれた瞬間、市場へ出荷されることが決まっていました。
A5だの和牛だのと言われる牛は、黒毛和種という品種の肉用牛です。
繁殖農家で生まれた子牛は、10カ月間丹精込めて育てられ、10カ月齢になった月の家畜市場に出荷されます。
そこで肥育農家が子牛たちを競り落とし、そこから約20カ月、餌をたらふく食べながらゆったりと育てられます。
そして、屠畜されてお肉屋さんに並んだり、レストランや焼肉屋さんに届けられたりします。

十和田農場では、実習牛の更新や、妊娠鑑定などの実習のために、年に数腹の分娩があります。
そこで、生まれた黒毛和種がメスだった場合は十和田農場で実習のために働いてもらいますが、オスだった場合は去勢して家畜市場に出荷します。
今回は、たまたま産ませた黒毛和種3頭が全頭オスだったため、10カ月齢になった今月の家畜市場にそろって出荷されることになりました。
農場としては、更新メス牛がほしいところだったんですけどね…


こちらの3頭が農場で丹精込めて育てた牛たちです。
家畜市場に到着すると、割り振られた番号をスプレーされます。


市場では、削蹄師さんが削蹄をしてくれます。
ちなみに、先日実習に来てくれた削蹄師さんです。


削蹄されると、このような冠をもらえます。
削蹄師さん曰く、これがあるのとないのとでは10万違う!らしいです(笑)
実際はそこまでは違わないですが、やはり少しは価格に影響します。


セリが始まるまでの間、買主さんが牛を見て回ります。
この牛はいくらまで出せる、あの牛は絶対欲しい、などを検討しながら、配布される一覧表と照らし合わせてチェックして歩きます。
その姿はさながら競馬場のようです。そんなこと言うと、遊んでるんじゃねー!と怒られそうですが…


我々はセリの順番が回ってくるまでひたすら待ちます。
因みにここでだるそうに待ってるのは、4年生の学生さんです。
出荷されるのが見たい!というので見送りに来てくれました。


因みに、お向かいの牛は何かの品評会で賞を取った牛らしいです。
比べると、なかなかがっしりした牛です。


9時に到着して、待ちに待って13時頃にようやく三兄弟の出番です。
十和田農場の牛にしては立派に育った牛たちです。


立派に歩いています。
なかなか感慨深いです。


今回は三頭平均70万円ほどで売れました。
おそらく全500頭あまりの平均価格が70万円ほどです。
2頭は県外へ、1頭は地元の農家さんが買っていったようです。

十和田農場の牛は、小さいうちから牧草を飽食にしているので、後半の食い込みがよいと評判です。(1回だけ言われたことがあります)
20か月後、どんなお肉になっているかが楽しみですね。


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