レア・シープ研究会総会の開催

皆さんこんにちは。
この度の北海道地震の被害にあわれた皆さまには、お見舞いとご冥福をお祈り申し上げるとともに、いち早いライフラインと日常生活の復旧を心から願っております。

当日未明、十和田も結構揺れました。
私もガタガタという激しい揺れに目覚めて、恐怖を感じました。
まさか、北海道であれだけ大きな地震が起こっているとは思いませんでした。

北里大学獣医学部には、十和田農場のほかに北海道の八雲町に八雲牧場があります。
現在学生たちは夏休みですが、この夏休みを利用して動物資源科学科の皆さんは4班には割れて八雲牧場へ実習に行きます。
この日は、翌日帰ろうとしていた最後の班の学生さんたちと引率の先生方が八雲牧場で被災しました。
幸い、八雲牧場は停電したものの、大きな被害がなく、学生さんたちも皆さん無事だったようですが、交通網が麻痺していたため、十和田に帰る手段を失って混乱していた模様です。
我々も詳しくはわかっていませんが、フェリーを使って無事にその日のうちに帰ってこれたと聞いています。

今回の地震では、北海道の全域で停電となり、北海道という広くて独立した土地柄も重なって、本州に情報が届くのが特に遅れた気がします。
このように、大きな災害が起きて、被害の全貌が明らかになるにしたがって、日頃の備えをきちんとしなければならないと、思い知らされます。
これだけ災害が続く日本に暮らしていながらも、認識の甘さを災害のたびに自覚してしまうのは、良くないですよね。
でも、どのくらいの方が、日頃から意識をして、災害に備えているのでしょうか。





さて、話はもどりますが、今日は先日行われたレア・シープ研究会(レア研)の総会についてご紹介させてください。
前回の記事はこちら

ダメもとでお誘いした「レア・シープ研究会総会in十和田」がなぜかあっさり開催されることになりました。
8/25、遠路はるばるレア研の皆さんが十和田まで来てくださいました。


獣医学部の教室を一室借りて総会を開催しました。
ご近所さんだと県内や岩手県の方、少し離れて蔵王の方、遠い方は東京、静岡の方、一番離れていたのは京都の方でした。

いつもは東京で開催されるので、東北陣はなかなか参加することはできませんでしたが、今回は多くの方がおいでくださいました。

また、レア研を通じて北里大学にゆかりのあるかたや、レア研には所属していないものの、県内の羊毛を扱っている方、県内で羊を増やそうとしている方など、多方面からのご出席をいただきました。

レア研の会員の中でも、羊は飼っていないが、羊毛を扱っている方、事務局として血統登録など繁殖関係に携わっている方、羊が好きで自分で飼い始めた方、観光牧場で羊の飼育を担当している方など、マンクス・ロフタンに関わる様々な人種が意見を交わしました。

お話をしていて感じたのは、レア研の皆さんの情熱です。
私たちは、マンクス・ロフタンを大学として維持管理、あわよくば増殖を目的として飼養していますが、レア研の方の多くは、マンクス・ロフタン(広く羊全般)が好きで、好きで好きでどうしようもなくて飼い始めました、という方が多くいらっしゃいました。
そこまで夢中になれるもの、自分の生活をかけて取り組めることって簡単に見つかるものじゃないよなあと羨ましくも思いました。


今回は、折角北里大学で開催するということで、動物飼育管理学研究室の山崎准教授からご講演をいただきました。
北里大学で学べることや、学生たちがどのように動物と関わっているか、山崎先生の研究室で研究されていることなどをお話しいただきました。


十和田農場のマンクス・ロフタンの見学もしていただきました。
時間が限られていたので、皆さん物足りなさそうにしていましたが、我々のマンクス・ロフタンをご紹介出来てよかったです。
レア研事務局の中には、出生登録に携わっている方がおり、登録されているマンクス・ロフタンの情報をすべて把握しているので、「文字(名前)でしか知らなかった羊たちに会えてうれしかった」と喜んでいただけて、こちらもうれしくなりました。


そしていよいよ、皆さんお待ちかねのマンクス・ロフタンを食べる会です。


今回は、十和田市のラム善さんにご協力いただき、十和田農場のマンクス・ロフタンとニュージーランド産のサフォークのラムの食べ比べをしていただきました。
ラム善さんのホームページはこちら。お肉も買えます。


参加された皆さんには、簡単な食味アンケートにもご協力していただきました。
月齢の違いも少し出ますが、マンクスのほうが味が濃く、歯ごたえがある、という意見が多かったです。
好みにもよりますが、味に深みのあるマンクスのほうがおいしいという方の方が多い傾向にありました。
やわらかくてジューシーな方が好きな方は、サフォークの方がお口に合うかもしれません。


みなさん、わいわいお話をされながら、楽しくお肉を味わっていました。
何度も集まれるメンバーではないので、話は尽きません。
この後、夜の二次会も開催され、より深いお話をすることが出来ました。

レア研の会員の方は勿論、何らかの関わりがあって集まってくださった方々とこのようにお話しできる機会はなかなかないと思います。
今回はたまたま十和田で開催することが出来ましたが、毎年とは言わないにしろ、何年かに一度はまた皆さんで羊肉を囲みたいと思います。


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